古代ハワイアンは自然と共に生きていました。自然を破壊するのではなく、自分たちが自然の中で生かしてもらってる感じ。
自然と共存する習慣の中で生まれたのがフィッシュポンド、養殖池です。浅瀬に石を積んでサカナが出て行くことができないエリアを作ります。そのエリアでサカナを生活させながら、時々食用としていただきます。いただくからといって、フィッシュポンド内のサカナを全滅させることはしません。自分たちの食事分だけいただきます。西洋人がハワイへやってきて、色の風習が変わり、フィッシュポンドも消えていきました。モロカイ島なんかへ行けば、まだ海岸線にいくつものフィッシュポンドを見ることができますが、オアフ島ではほとんど見かけなくなりました。
今回ご紹介させていただくのは、オアフ島の東、マカプウポイントの近く、カウポ・ビーチ・パークのすぐ近くのタートルポンドです。え? フィッシュポンドじゃないの? と思われるかもしれません。はい、サカナではなく、カメの池です。
古代ハワイアンは島をいくつにも区切って集落を作っていました。それぞれの集落には、海もあれば山もあり、魚の養殖池もありました。そしてその横にタートルポンドもありました。タートルポンドはアリイ(王族)のための亀養殖池です。古代ハワイでは、アリイだけがカメの肉を食べることを許されていました。 なんと、一般人がカメを食べるようなことをしたら死刑だったそうです。
ちなみに、古いといっても日本が江戸時代の頃の話です。

- 村上智洋xへなしゅん
- カンボジア、ベトナム、グアムなどH.I.S.の海外支店を渡り歩き、2017年3月にハワイ着任した男、村上智洋。各国での生活や体験は子どもにとっても貴重な機会ととらえ、その場所の空気や様子を直に感じ取ってくれることを願いながら、週末ごとに「プチ探検の旅」に出かける日々。8歳と6歳の息子ふたりと新たなハワイを発見すべく、子どもにも安全に楽しめる「もう少しハワイを知る」散策を続けている。 このことを聞きつけたへなしゅんが、その場所をへなしゅん的に紹介することで、村上以外のハワイ好きが【もう少しハワイを知る】手助けになれば、と乗り出して連載スタート。編集部員にヤイヤイ言われながら、書き綴っている。