素朴なハワイを感じられるモロカイ島を観光する、オアフ島発着日帰りツアー。ここからは、ツアーの後半の様子をお伝えします。(前編はこちら)
聖ジョセフ教会などの見学を終えた後は、ココナッツ・ラナイに立ち寄ります。
ここでは、予め検疫を受けたココナッツに、イラストやメッセージを直に描くことができます。完成した「オリジナル・ココナッツ絵葉書」はツアー後半で立ち寄る郵便局から、ハワイ州外、もちろん日本にも実際に発送できます。旅の思い出に自分宛てに送ったり、日本の家族や友達に送ってびっくりさせたり、モロカイ島ならではのお土産になります。
ココナッツ・ラナイのガーデンからは、遠くにラナイ島も見えています。
さて、ココナッツ絵葉書が完成したら、モロカイ島唯一の繁華街、カウナカカイの散策に出かけます。
モロカイ島は、昔ながらのハワイアンスタイルを愛する島の人たちによって、長い間守られてきた島です。繁華街といっても、カウナカカイの町は地元の方のための商店が並ぶ、小さくて可愛らしいオールドタウンです。
朝方立ち寄った「コーヒー・オブ・ハワイ」で試食したジャムサンドのお店、「カネミツベーカリー」がありました。グリーンの外壁と白い看板が青空に映えています。お店のエントランスも窓も通りに向かって開け放たれ、涼しそうな店内が心地よさそうで、つい立ち寄ってみたくなります。
店内を覗くと、たくさんのパンが並んでいました。
少しわかりにくいのですが、お店の裏手には焼き立てのパンを買える窓口もあります。焼きたてパンの販売は夜のみ。レストラン向かって右手の細い路地を入っていきます。
パンにはさむもので値段が変わります。「HOT-BREAD」焼きたてフワフワも是非いただいてみたいものです。
午前中の見どころを満喫した後は、カウナカカイのバーガー店「モロカイ・バーガー」で、お楽しみのランチタイムです。
ハンバーガーのパテは、モロカイ島産ビーフ100%で作られているそうです。ジューシーで軽め食感のパテにシャキシャキのレタス、揚げたてホクホクのポテトまでいただき、大満足のランチタイムでした。
ランチの後は、再び島内観光に出発します。
モロカイ島の北側を見下ろす、パアラウ公園にやってきました。
ここには、「ハワイアンにとって神聖な場所です、どうぞ敬意を表してください」と看板が掲げられています。たとえ石一つでも、持ち出すことはおろか、動かすことさえ許されていないのです。ハワイにはパワースポットと呼ばれる場所が多くありますが、州政府によってここまで保護されている場所は少ないのではないかと、ガイドのDanさんのお話にもありました。
ガイドツアーの醍醐味、島に伝わるお話を聞きながら公園内を進みます。ハワイアンの原始宗教のご神体「ナナホアの岩」までは、駐車場から徒歩10分程です。
公園内のカラウパパ展望台からは、かつてハンセン病患者隔離施設があったカラウパパ半島を見下ろすことができます。右手には、ギネスブックで世界一に認定されている1000mを超える海食崖を臨むことができます。ここでも、ハンセン病患者ケアに関する歴史や、目立たなくとも多大な貢献をされた方たちのお話を伺いました。今現在は途中の橋の破損のため、ミュール(ラバ)ツアーなどでカラウパパに降りていくことが出来なくなっているそうです。
さて、次に訪れたのは、パーディーズ・マカダミアナッツ農園です。
実際にマカダミアナッツ割り体験することができます。かなり原始的な方法です。そして、ここでは「生のマカダミアナッツ」を試食できます。初めての味に舌鼓、とても美味しかったです。小さなギフトショップでは、ローストしたものと生(Raw)のものを売ってますが、今回は生マカダミアナッツをお土産に購入しました。ローストも一般的に売っているものと違って、かなり手間暇かけているそうです。保存料などは一切使っていないので、なるべくお早めにお召し上がりください、とのことでした。遅くとも1カ月以内には食べきりましょう。
そして、次に向かったのは郵便局です。ココナッツ・ラナイで自作した「ココナッツ絵葉書」、本当に投函できるのでしょうか。
早速、日本へ送ってみます。今回、日本までの送料は$25程度でした。ココナッツの重さによっても料金が変動します。実はココナッツの郵便を送ることが出来るのは、ここホオレフア郵便局だけです。以前、この郵便局の存続が難しくなったとき、どうやって盛り上げていくかを考えて、このアイデアが出たそうです。ローカルに愛され守られている、モロカイ島ならではのエピソードです。
後日、日本から「届いたよ!」と、連絡がありました。どこかのタイミングできちんとビニール袋で保護されたココナッツが、一週間程度で東京に到着したそうです。ちゃんと届きますので、ご安心ください。
郵便局の前の道路。赤土で染まった道路が、ただまっすぐに続く様子も印象的です。
さて、いよいよツアーも終盤です。クム農園にやってきました。ここはオーガニック栽培のフルーツ、特にパパイヤが有名です。
※こちらのファームは土曜日はお休みのため、立ち寄りできません。土曜日ご参加の場合は、カウナカカイのファーマーズマーケットに変更となります。
ズラリと並ぶ、パパイヤの木。初めて見るパパイヤ畑です。ここのパパイヤは、オアフ島ではホールフーズマーケットや一部の高級レストランにしか納入されていないそうです。
併設された野菜の直売所もローカル色満載の良い雰囲気です。何より、新鮮野菜は色鮮やかで美味しそうでした。
スーパーに並ぶ野菜よりも新鮮に見えます。あれもこれも欲しくなってしまうから不思議です。
パパイヤの試食です。カラダに沁みる味でした。貴重なオーガニックパパイヤ、特に新鮮なものは美味しいです。
そして、最後のスポットへ向かいます。
何もない一本道の道路に突然、鹿が! あぶないっ! でも、ひらり、と原野に消えていきました。Danさんによると「鹿はその昔、カメハメハ5世に贈られたものなんだけど、野生化してかなりの数が生息しているからね。夜の運転は特に気を付けないといけないよ。」だそうです。
そして、ツアーはパポハクビーチに到着です。
モロカイ島の西海岸、パポハクビーチ。ここは、ハワイ州で最も長い、白砂が5キロも続くビーチです。この砂は以前、オアフ島の高級ホテル、カハラホテル前のビーチに運ばれていたそうです。真っ白ではありませんが、粒が細かくて、はだしで歩くととても良い心地でした。
パポハクビーチ散策で、モロカイ島ツアーもいよいよ終わり。ガイドのDanさんとも、空港でお別れです。
帰りも歩いて搭乗です。
離陸シーンはDanさん撮影。私たちの飛行機が飛ぶまで見届けてくださいました。
モロカイ島。モノは少ない島でした。でも、現代に生きる私たちが、知っておくべき歴史を持つ島です。そして、人の手に触れられていない大自然と、フレンドリーな人たちの島です。昔ながらの、のどかなハワイを感じさせてくれる場所かも知れません。オアフ島からの日帰りツアーで行くモロカイ島。ワイキキの喧騒を離れ、日本からも遠く離れた小さな島で、オールドハワイアンの大自然と温かさを、体感してください。