ハワイには、もともと神道のような原始宗教?がありました。
一般的に、宗教というものは布教が行われるもので、教会や寺院など、人が集まる場所をつくり、話を聞かせるということが行われます。
これに対し、神に対し直接祈ったり伝えたりするのが原始宗教です。神もオンリーワンではなく、複数いらっしゃいます。
あ、どっちが正しいとか、そういう話ではありません。ハワイに元からあった原始宗教は、布教が行われるようなものではなかった、という事をまず認識してください。
ハワイの人々は、いろんな神といろいろなやりとりをしていました。で、島と島で戦いを始めるようになってから、豊作祈願なんかをしていたヘイアウが、戦いに勝つことを祈願するヘイアウになっていきました。神に生贄を捧げるヘイアウになっていったのです。ヘイアウが、どんどん怖い存在に変わっていった中、最後まで癒しの場所だったのがここ、ケアイヴァ・ヘイアウです。
そういう話を聞いたからなのか、実際に何か感じるのか、ここへ来ると嬉しそうな顔になる方はけっこういらっしゃいます。
現在は緑いっぱいで、下界を見下ろすことはできませんが、建物の合間から下の街の様子が見えることがあります。遠い昔は、このヘイアウから下界が見えていたのでしょうか。ケアイヴァ・ヘイアウで、人々は何を思い、感じていたのでしょう。

- 村上智洋xへなしゅん
- カンボジア、ベトナム、グアムなどH.I.S.の海外支店を渡り歩き、2017年3月にハワイ着任した男、村上智洋。各国での生活や体験は子どもにとっても貴重な機会ととらえ、その場所の空気や様子を直に感じ取ってくれることを願いながら、週末ごとに「プチ探検の旅」に出かける日々。8歳と6歳の息子ふたりと新たなハワイを発見すべく、子どもにも安全に楽しめる「もう少しハワイを知る」散策を続けている。 このことを聞きつけたへなしゅんが、その場所をへなしゅん的に紹介することで、村上以外のハワイ好きが【もう少しハワイを知る】手助けになれば、と乗り出して連載スタート。編集部員にヤイヤイ言われながら、書き綴っている。