2019.09.25|オアフ島

メイド・イン・ハワイツアー コハナ・ラム(ハワイ産ラム酒蒸留所)ファクトリーツアー

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ハワイ産のサトウキビを原料に造られるクラフトラムの蒸留所が、ワイキキから遠く離れたオアフ島の中心に位置するクニアにある。この蒸留所では、工場見学とテイスティングがセットになったファクトリーツアーに参加できる。ハワイの一時代を支えたサトウキビから作る「ラム酒」の工場見学、これこそまさに「大人の社会科見学」の様子を詳しくお届けする。


H1フリーウェイに乗ってホノルルを離れ、ワイアナエ山脈とコオラウ山脈とにはさまれた、オアフ島の中心部クニアに向かう。ツアーバスに乗り、ハワイのサトウキビ生産や日系移民の歴史など、車窓に流れる風景にちなんだガイドさんの説明などを聞きながらのバスの旅だ。


ホノルルとは様子の違う窓の外を眺めていると、45分ほどでラム酒蒸留所「コハナ・ラム」に到着した。周囲には畑が広がり、その向こうには山々が見渡せ、のんびりと気持ちの良い風景が広がる。



早速、蒸留所内へ。周囲ののどかな風景とは違って、モダンでスタイリッシュな空間が広がっている。


まずはウェルカムドリンク。サトウキビのフレッシュジュースは、一瞬、青汁のような青臭い香りがするが、ほんのり甘い、優しい味で小さな驚きが広がった。


サトウキビジュースの後は、外のウッドデッキへ。目の前に広がるのは、レタス栽培用のハウス。ここではラム酒製造のほかに、3種類のレタスを水耕栽培で育てている。写真中央の奥にうっすらと見えているのは、なんとダイヤモンドヘッド。この日は天候もよかったので、肉眼だともっとくっきり。


コハナ・ラムのガイド、ライアンさんの説明のよれば「ここは、ワイアナエ山脈とコオラウ山脈にはさまれた、オアフ島のほぼ中心、真ん中です」とのこと。周囲には何もなく、夜は真っ暗になり、星もきれいに見えるそうだ。


さて、このレタスの栽培には、ウッドデッキ下の水槽で飼っているティラピアの水槽の水がろ過され、使用されている。レタス栽培に使った水はまた魚の水槽に戻すことで、水を循環させ無駄にしないよう、環境に配慮された設備なのだ。


続いて下に降り、サトウキビの畑を見学する。蒸留所の周りには、30エーカー(東京ドーム約3個分)のサトウキビ畑が広がり、なんと34種類のサトウキビを育てている。サトウキビが高く真っ直ぐに育つことにも驚いた。


サトウキビの説明も詳しく聞くことができる。それぞれ色や味が違うので、出来上がるラムの味も違う。黒っぽいサトウキビはちょっと塩味が感じられ、日本の竹が茶色くなったような種類は、甘みが強い。古代ポリネシアの人々は、ラム酒を惚れ薬として利用していた、という話も聞け、見学ツアーは飽きることなく進んでいく。


次は、屋内に戻って蒸留所内の見学。大きな蒸留設備など、説明に沿って見学が続く。


貯蔵用のタンクには、ステンレス製と木製の樽の二種類があり、木の樽は、使う樽によって仕上がるラムのフレーバーが違ってくる。例えばワインメーカーから譲り受けた樽を使うとワインの香りのラムになる。ほとんどの製品は、1年以上の貯蔵期間が必要だ。樽は2回使用し、その後はアクセサリーに変身したり、他の用途に利用される。ここでも無駄を出さない仕組みが作られてる。ちなみに、約2000リットルのサトウキビジュースから約200リットルのラム酒が作られ、1/10になってしまうとのこと。


いよいよ試飲カウンターでの、試飲タイム!


各自、試飲グラスが4つとお水のグラスが1つ、用意されている。まずは、ホワイトラム二種類について説明があり、試飲。その後、ダークラム二種類についての説明と試飲と続く。原料の違い、製法の違い、樽の種類、添加物の種類など、少し難しく感じそうな説明も、サトウキビ畑や蒸留所内の見学後だったので、わかりやすかった。


味の違いも、どれくらい分かるのか、と思っていたが、丁寧な説明があったおかげもあり、思いのほか、はっきりと感じることができた。ラムが使われたケーキやチョコレートなどの試食もあり、21歳未満の方、アルコールを飲まれない方には、ジェラートが用意されていた。


この後、再び屋外に案内されて、レタスとピザの試食。レタスは、目の前のハウスで今朝収穫された超新鮮レタス。ピザも目の前の窯で焼かれたものをいただく。この窯で使われている薪は、ラムの貯蔵に使われた樽の廃材だそうで、ここでも廃物利用が促進されている。


この後はしばらく自由時間。蒸留所内のギフトショップには、たくさんの種類のラム酒が販売されており、グラスとセットになり、木箱に入ったギフトボックスなども。ラム酒入りのチョコレートや、ロゴグッズ、コーヒー、テイスティンググラスなど、お土産はオシャレテイストなものばかり。樽の木材で造られたアクセサリーも販売されていた。


ここで造られたラム酒はアメリカ蒸留酒協会による、クラフト蒸留酒品評会での受賞歴もあり、日本では手に入らない品。自分のお土産にお気に入りの一本を持ち帰りたくなるツアーだった。

このツアーには、帰りにもう一つのお楽しみをプラスしておくことができる。帰路の途中、ワイケレ・プレミアム・アウトレットに立ち寄り、ショッピングを楽しみたい方は、ワイケレ・プレミアム・アウトレット付きのツアーも選ぶことができる。もちろん、そのままホノルルに戻れば、午前中で大人の社会科見学は完結する。

2019年1月取材・撮影。9月23日加筆修正。

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