穏やかな日差しや鳥のさえずり、ハワイに暮らす人々との何気ない会話……。何度も訪れている人でさえ、いつも新鮮な気持ちにさせてくれるハワイの朝。早寝早起きのハワイの人々は、早朝からジョギングや散歩、サーフィンと、それぞれがアクティブに、また贅沢に㆒日の始まりを満喫している。日頃夜型の生活をしている人も、朝型にシフトしないともったいない! ハワイ本来の姿が見えてくる、飛びっきりの朝時間を過ごしてほしい。
ハワイには、朝時間を有効活用できる楽しみがいっぱいだ。古代からハワイアンに愛されてきた、大自然と朝日が織りなす世界に身を包むもよし。毎日食べても食べ飽きない絶品朝ごはんでおなかを満たすもよし。ずっと挑戦したいと思っていたアクティビティーを体験するもよし。真新しい一日を元気にスタートしよう。
1. 朝日に輝くワイキキの街並みを眼下に。ダイヤモンドヘッド登山
オアフを代表する観光名所、ダイヤモンドヘッドの山頂から赤々と燃える日の出を眺めるのは、冬場ならではの楽しみ。登山口のゲートが開くのは午前6時と決まっているため、日の出時刻が7時前後の12~3月頃でないと、日の出前に山頂へたどり着けないのだ。最初の上り坂は緩やかながら、山頂直前に続く階段は息切れ必至の急こう配。その分、到着した達成感で気分は晴れやか、朝日に輝くワイキキの街並みを眺めながら“ 超濃厚” なエネルギーをチャージできる。
山頂までは、30~45分の道のり。休憩ポイントもあるので、自分のペースでゆっくり進もう。
朝日が顔を出す、その一瞬の絶景を見逃さないためにも、日の出の時刻や現地までの交通手段は事前にチェックを。
2. マイナスイオンが満ちるマノアの滝へ
ワイキキから車で約20分。少し足を延ばすだけで、オアフ島屈指の熱帯雨林のジャングルが出現する。眼前に広がるのは、一面が緑色に染まった幻想的なここマノア渓谷は、年間を通して雨が多く、虹がよく見られることから「虹の谷」と呼ばれる場所。鳥のさえずり、川のせせらぎを聞きながらワイルドな原生林の中を歩いていると、五感が研ぎ澄まされていくのがわかるはず。約40分のハイキングで向かうのは、落差60m にも及ぶマノア滝。ジャングルの森林浴と滝のマイナスイオン、ダブルの効果で心身ともにリフレッシュを。
ハイキング開始早々、アラビカ種の実がなるコーヒーの木がお出迎え。
トレッキングルートマップの脇を抜けると、涼しい風が吹いてくる。
ふかふかしたクッションのような触り心地のユーカリの木。
アフリカン・チューリップの花。高所に咲くので、上を見て歩いて。
天然のジャングルジムのようなハウの木。
2本連なった巨大なネムノキは、フォトスポットとしても人気。
マノアの滝は上下2段からなり、滝つぼまで行けるのは下段のみ。雨の多いマノアらしさを感じるなら、ウェット感の残る午前中がベター。
3. アラワイ運河沿いを気ままにウォーキング
気の赴くままにウォーキングを楽しむなら、ワイキキの山側に横たわる全長約2km のアラワイ運河から、カピオラニ公園までのコースがおすすめ。ヨガやジョギングなどエクササイズに励む人や、ベンチで新聞を読む人、芝生に寝転んでくつろぐ人などに出会い、ハワイの何気ない日常を感じることができるだろう。
また、カピオラニ公園はダイヤモンドヘッドを裾野から見上げるには絶好のポイント。ウォーキングの休憩場所として、のんびり過ごしてもいい。
ハワイで最も古く広大なカピオラニ公園でひと際目を引くのが、バニアンツリーの大樹。見上げると、この木を棲家にする小鳥たちがたくさんいるのがわかる。運河沿いのベンチや公園では飲食も可能。朝ごはんを持参して、気持ちいい朝の空気の中で味わおう。
4. 街探索に便利なレンタサイクル「Biki Hawaii 」
ホノルル市街地で過ごす朝には、自転車シェアリングサービス「BikiHawaii」が便利。ターコイズブルーが目印のステーションは街中に100カ所あり、どこで借りても返してもOK。観光客の人波に疲れたら、朝のワイキキビーチ沿いを走ってみて。さわやかな風が気持ち良くて、疲労も日頃の悩みも吹き飛んでしまいそう。
自転車は全部で1,000台あり、専用のスマホアプリを使えば、ステーションの使用率も一目瞭然。1回の使用料金は30 分$3.50、$20.00のパスを購入すると300分乗り放題だ。
5. 閑静なビーチでゆったりと贅沢な朝を
静かな朝のリゾートを満喫するなら、閑静な高級住宅街近くにあるワイアラエ・ビーチパークへ。波は年中穏やか。ワイキキビーチのように観光客を見ることはほとんどなく、ロコたちの憩いの場といった雰囲気。無料の駐車場があるので、気軽に訪れることができるのもうれしい。砂浜にマットを敷いて、お気に入りの本を片手に読書を楽しんで。
犬の同伴が許可されているビーチということもあり、飼い犬と一緒に遊ぶ人たちの姿が多く見られる。声を掛けて、犬と触れ合ってみては?
photos : Norico, tex : Kazuyo Murakami, coordination : AIRS, edit : Moeko Hidaka, web edit : LeaLea
LeaLea Magazine Vol.47より転載。2017年11月取材・撮影。2019年4月4日加筆修正。